わっぱるでは、科学をテーマにして、毎年小学校3・4年生対象のキャンプを企画しています。
今年は、「生き物」にテーマをしぼっていろんな体験をしてもらいました。
わっぱるには、動物の痕跡がたくさん残されています。
足元によ~く目をこらしてみると、自分たち人間以外の生き物がわっぱるで生活していることを知ることができます。
でも、そういった足元の自然は、普段見過ごされてしまいがち。
本当はいろんな生き物が私たちの生活のすぐ隣にいるということを知ってもらいたいと思ってキャンプの準備をしました。
さて、11日の朝、バスに乗ってわっぱるに到着した子どもたち。はじめにみんなでゲームをしました。
これから外に出て「いきもの調査隊」として活動するため、サイト(キャンプで生活するときのグループ)の結束力を強めます。
午後はいよいよキャンプ場へ。
外に出て、動物の「痕跡さがし」をしてもらいました。
いろんな動物のフンや枝に残った歯型など、写真を参考にしながら、わっぱるを探検します。
参加してくれたみんなは、スタッフもビックリするくらいの集中力を発揮してくれました。
さて、みんなに与えられたミッションは痕跡さがしだけではありません。
キャンプ場に、トラップをかけてもらいました。
自動撮影カメラと・・・
動物の通り道を探してみたり、巣穴を探してみたり、トラップの手前にネズミをおびきよせるための餌をおいてみたり・・・。みんなが色々考えながらトラップを設置してくれているのが、とてもよく伝わってきました。
2種類のしかけを設置したあと、一晩待ちます。
夜ごはんは鶏のまるやき。ダッチオーブンでつくりました。
給食のカレーと一緒にいただきます!
みんな一生懸命キャンプ場を歩いたので、お腹がすいていたみたいです。
あっという間に完食しました。
おいしく鶏を食べ終わったら、骨の観察です。
見本や本と見比べながら、どこにどんな形の骨があるのか並べてもらいました。
並べてから、鳥の骨についてのお話しをみんなで聞きました。キャンプ2日目。
みんなでバードコールをつくりました。
工具をつかって、木に穴をあけ、金具をとりつけました。
金具をひねったときに、鳥が鳴くような音が出れば完成です。
バードコールをもって、鳴らして遊びつつ、1日目にしかけたトラップの確認をするためにキャンプ場へ出発!
みんなに回収してもらったトラップを確認すると・・・
なんと大成功!!
野ネズミはアカネズミとヒメネズミが1匹ずつとれました(写真はアカネズミ)。
センサーカメラにはイノシシがばっちりと撮影されました!
カメラは運が良くないと撮れないので、この結果にはビックリしました。
トラップの結果で盛り上がったあとは、わっぱるにいる動物のお話しと、まとめのお話しをして、キャンプは解散。
たった2日間でしたが、普段の生活ではできないことをたくさん経験してもらいました。
みんながしかけたトラップが成功したのはもちろん嬉しいのですが、今回のキャンプで私が一番嬉しかったのは、参加してくれた子どもたちが、自分たちで想像力を働かせながら興味を持ってプログラムに参加してくれたことです。
普段見ないものを見て、たくさん想像して、考えて。
この2日間がみんなにとって少しでもいい思い出になり、自然に興味をもつきっかけのひとつになりますように。そう願っています。
※今回は環境教育をおこなうことを目的として、大阪府に許可を取り、動物の捕獲をしています。捕獲の際には動物のストレスを軽減するよう配慮し、観察・解説をした後に速やかに放獣しました。もし野外で動物をみかけても決して捕まえたり触ったりしないようにしてください。