キャンプ場をまわっていると、こんなものが目にはいりました。
テンの落とし物です。
テンやイタチは、石の上など目立つ場所に糞をする傾向があります。
今回は、石のかわりに、野外トイレ前のコンクリートの上に糞をしたようです。
今回は、石のかわりに、野外トイレ前のコンクリートの上に糞をしたようです。
こういった落とし物はたびたび見つかるものの、私はわっぱるでテンに出会ったことがありません。
姿は直接見れずとも、キャンプ場内の落とし物や足跡(これらを難しい言葉で「痕跡」と言います)を発見することで、場内に息づく動物たちに思いを巡らせることができるのです。
さて、さきほどの写真ですが、よくみると、糞の中にはびっしりと植物の種が。
一体なんの種子でしょうか。
ひとつ、思い当たる植物があったので、見比べてみようと思い、採集しました。
アケビです。
秋になると実が紫色に色づき、熟すと二つに割れます。
この果肉が甘くておいしいので、動物たちに大人気。
糞中の種と取り出したアケビの種を比べると、大きさや形がよく似ています。
(※糞中の種は消化の過程で脱色されてしまっているようです。)
おそらく、テンが食べていたのはアケビでしょう。
おいしい果実が実るこの季節。どうやら動物たちも秋の味覚を満喫しているようです。
動物たちの残してくれたヒントをもとに、彼らの暮らしを想像することが、私の楽しみのひとつです。